【Fiction】ヒマワリ
ヒマワリ、向日葵。キク科の一年草。北アメリカ原産。夏、直径二十センチメートルもの大形の黄色い頭花を開く。太陽を追って花が回るという俗説もあるが、実際にはほとんど動かない。
僕はヒマワリが好きだ。ヒマワリは一途だ。大好きな太陽さんの方をずっと見ている。周りの目なんか気にしない。なんてヤツだ。人前で話すのが苦手、自分の気持ちを上手く伝えることのできない僕にとって、その姿がまぶしかった。いや、正確には上手く伝えることの「できなかった」かな。あれから十年以上、人見知りがひどかった僕も大学の授業でプレゼンテーションを(文字通り)こなし、合コンにも(脇役として)参加している。「とても上手く」とまではいかなくても、「まぁまぁ上手く」自分の気持ちを伝えることができるようにはなった。人間、やればできるものだ。どっかの大統領は正しかった。 ”Yes, we can.” そう、私たちにはできる。今までに姫君とお付き合いをさせて頂き奉ったことも、何度かある。心から御礼申し上げる。
他の誰かや、車や馬車に引かれるのは困るが、自分でも引くくらいヒマワリが好きだ。小学校の図工の時間、中高の美術の時間、授業中の落書き、何かにつけてヒマワリを描いていた。夏休みの自由研究では、ヒマワリをテーマに賞状をもらったこともある。お酒のあてにはヒマワリの種。しまいには観覧車をヒマワリ、クレヨンし〇ちゃんの妹も「ひ〇わり」と呼ぶ始末だ(「そりゃ、そうじゃ」とオー〇ド博士よろしく突っ込んでほしい)。この気持ちは、ゴッホおじさんにも負けやしない。ハ〇太郎もリ〇ちゃんも、コ〇シ君だって相手にならない。我が家の裏にある日当たりのよい空き地には、大きな大きなヒマワリがその花をビンッと開いている。両手をいっぱいに広げて、「私はここにいるよ」と太陽さんにアピールしているみたいだ。
「ねぇ、こっちを見て。私、ここで待ってる」
ニッコリと、今日もご機嫌である。
そのヒマワリが初めて咲いたのは小学校三年生のころ。自分で種をまいたことも忘れかけていたころだった。ヒマワリの種を僕にくれたのは、君だった。
学校が終われば、いつも君と遊んでいた。日が暮れるまで。ホントは日が暮れても君と一緒にいたかった。けど、親が許してくれそうになかったし、
「おとこのくせに」
と、君に笑われる気がしていた。僕は「男」として見られるのが嫌いだ。僕が男であることは一ミクロン(一ミリの千分の一)の間違いもない事実で、あるべき所にそれはあって、元気に与えられた役割を全うしているのだけれども。「男」というカテゴリにまとめられるのがどうも気に入らない。
「自分がされて嫌なことを、他人(ひと)にしてはいけません」
ママも、先生もそう言う。だから僕も他人をカテゴリ分けしない。僕は、少なくとも女としてではなく、君を君として見ていた。君として見ている。
君は僕のお隣さんだった。幼馴染みで、お隣どうし。幼稚園の頃から、太陽が出ている時間はずっと一緒だった。いつも笑顔がまぶしい君が、ある日マジメな顔して言った。
「ねぇ、あたしね。あした、おとなりまちに、おひっこしするの」
いつもの帰り道。二人で毎日、登場したばかりの色白で少し恥ずかしそうな月を見て歩いた。君は天文学が好きで(もっとも、当時の僕たちは「天文学」という言葉を知らない)、「宙(そら)ガール」の先駆け的存在だったのだなあと今にして思う。あの頃からすでに君はセンスの良い女性だった。その夜、僕らの上にはいつものように空があり、月の形についてあーだこーだ言い合っていた。だけどその日の月がどんなだったか、僕はよく覚えていない。自分から忘れたかったのかもしれない。まるであの日はなかったかのように。そしてずっと君と一緒にいられますように、と。
とはいっても、お引越しするとどうなるのか。お隣どうしには変わりないよな。よく理解できていなかった僕は翌朝、いつも通り学校へ向かって家を出た。学校が終わり、いつも通り一緒に遊ぶために下駄箱で君を待つ。いつもは一緒にランドセルをしょって教室を出た。けど「いつも」は実はいつも「いつも」ではなくて、いつまでも「いつも」ではなくて(永遠はいつまでも永遠ではなくて、ママが誰にとってもママでないのと同じ)。君と僕は今年からクラスが違う。残念がる僕に向かって君が言った言葉を今も覚えている。
「ねぇ、しってる? あえないじかんが愛をそだてるのよ」
だから少しくらい離れていても僕は気にしない。今、こうしている間もすくすく育っているのだから。(てか、愛ってなんだ?)
待ち合わせの時間になっても下駄箱に現れなかったら、近くの公園に先に行く。それが僕と君だけの秘密の約束。待ちきれなくなった僕は一人、いつもの公園へ向かった。そしてまた君を待つ。愛が育つ(いや、愛ってなんだ?)。なかなか、なかなか、なかなか君は来ない。空はだんだんとオレンジ色に染まっていき、やがて深い藍色になった。今日は月がきれいだ。君と月の話がしたい。次の話はこれにしよう。話のトピックまで決めて待ったが、君は来ない。愛は育っているのか(そうか、これが愛なんだ)。ここで初めて、お引越しの意味を少しだけ理解した。ような気がした。気が付けば僕の両足は前へ前へと、僕の体を進めていた。
君の家、つまり僕の家の隣までの最後の角を曲がったとき、車に吸い込まれていく君の横顔を見た。こんな時だというのに、息が切れて声が出ない。あと少し。車ってやつはいじわるだ。追いかける僕をちらりとも見ずに走り出した。いくら僕でも車に追い付けないことくらいわかっている。それでも足が止まろうとしない。僕の足はバカだ。持ち主に似たのかもしれない。バカはバカなりに良いことがある。今ここは火事場ではないが、バカには「バカ力」というやつがあるようだ。やはりバカ足の持ち主はバカだった。この際、バカでもアホでもなんでもいい、同じ阿呆なら踊らにゃ損々。出ないはずだった声を振り絞った。夜風を取り込むために開け放たれていた窓に、僕は心の底から、これでもかってくらい感謝している。ありがとう。夏でよかった。君は夏がよく似合う。気が付いた君がこっちを振り向いた。慌てて僕は手を振った。サヨナラのつもりではなかった。それでも手を振った。君も手を振り返し、小さな粒をいくつか投げた。少し大きめの涙の粒にも見えた。車が見えなくなったあと、僕はその涙の粒を三つ拾い上げた。ヒマワリの種だった。
「ねぇ、きいて。あたしね、おはなのなかで、ヒマワリがいちばん好き」
なんで君はあの時、ヒマワリの種を持っていたのか。僕を待っていたのか。渡そうと思っていたのか。最初のうちは大事に育てた。三つのうち、二つが芽を出した。そこまでは、大事に育てた。自由に研究していたから。そして薄情な僕が、新しく楽しい記憶で脳みそをいっぱいにしていたころ、一つだけが花を咲かした。そのヒマワリは今でも太陽さんの方を一途に見ている。僕にとって国語辞典は固めの枕だ。吾輩の辞書は、吾輩自身だ。ヒマワリは曇りの日も、太陽さんを待っているんだ。僕は君を待っているんだ。
明日は成人式。朝早く起きなければならない女の子たちはさっさと眠ってしまっていることだろう。君も眠りについているだろうか。きっとヒマワリよりも綺麗になっているだろうな。
ヒマワリ、向日葵。キク科の一年草。北アメリカ原産。夏、直径二十センチメートルもの大形の黄色い頭花を開く。
好きなものを一途に見ている花、待っている花。
Fin.
【Book】7月読んだ本。
7月は6月に引き続き、12冊の本を読むことができました。
たくさんの情報を入れることができているという点においては、良い傾向です。
頑張ります。
《小説》
1. ロストシンボル・上
2. ロストシンボル・中
3. ロストシンボル・下
4. インフェルノ・上
5. インフェルノ・中
6. インフェルノ・下
7. よるのふくらみ
《生物・学術関連》
8. 科学哲学への招待
9. 子どものための哲学対話
10. モラル・アニマル・上
《その他》
11. 快楽主義の哲学
12. うちの娘はAV女優です
最近、「科学哲学」という分野にちょっと関心を持っていたので、それ関連の本が少し。
後はダン・ブラウンの小説と、その他です。
《小説》
1. ロストシンボル・上
2. ロストシンボル・中
3. ロストシンボル・下
ダン・ブラウンが送り出すロバート・ラングトン教授シリーズを読み進めています。
なんとなくワンパターン化している感は否めなくもないですが、登場するうんちくの量は毎回毎回はんぱなく多く。
ただただ圧倒されます。
今回特に面白かったのは「呼吸できる水」というものです。
「液体呼吸」と呼ばれていて、酸素を多く含む液体(作中ではパーフルオロカーボン)の中でも肺呼吸の生物が生存できるというものです。
すごいですよね笑。
このようにラングトン教授シリーズでは、まだ世に出回っていないような最新(?)の科学技術が登場する点が僕は好きです。
4. インフェルノ・上
5. インフェルノ・中
6. インフェルノ・下
現在、出版されているロバート・ラングトンシリーズの最後で、これでシリーズをすべて読破したことになります。
本作品名「インフェルノ」は「地獄」という意味で、ダンテの「神曲・時獄篇」をメイントピックに置いています。
また、中心テーマとして「人口過多」「生物兵器」など、僕も関心がある事柄が取り上げられていて非常に興味深かったです。
いわゆる先進国では、体外受精や代理出産といった「生殖医療」と呼ばれるものが発展しており、一人の子をもつことに多大な労力が割かれることもあります。
一方で、世界規模では人口増加は止まらず、過多であるともいわれます。
その不思議を不思議と僕は思っていたのですが、本書ではその人口過多に歯止めを聞かせる手段として生物兵器を用いた策略が展開されます。
人口問題は難しいよねーと思うのですが、考えてみるキッカケを与えてくれる本です。
目の前に広がる当たり前を、自分なりに考えてみるのって大事な気がするんですよね。
気がするだけですが。
7. よるのふくらみ
どうやってこの本に出会ったかは、忘れました。
がしかし、すごくいい本です。
人間のゆらゆら揺れ動く心情を描いた症で、僕はそういうタイプの小説が好きです。
だからいいんです。
《生物・学術関連》
8. 科学哲学への招待
科学の歴史と、科学哲学で取り上げられることを広くザっと拾ってくれる本です。
「科学哲学」ってなに?興味ある!という人にはお勧めできる本です。
僕は、科学哲学の中でも「世代間倫理」に興味があります。
今生きている僕たちが地球の資源を使いつくしてしまったら、次の世代が困るじゃん!ってやつです。
過去のエントリーで「人間らしさはイマ・ココ・ワタシ以外を想像する力」とか書いた気がするんですが、世代間倫理はまさにこれです。
未来の自分以外、僕たちでいうところの日本以外を想像できるかどうか。
とか、考えられる人でありたいです。
9. 子どものための哲学対話
えっと、この本に関しては説明がちょっと難しいです。
正直、子どもが読んでわかるんかなぁって気もします。。
僕には難しめでした。
日常のことに関してよく考えてみようぜ、って感じでしょうか。
疑問の内容自体はよくわからずとも、いろんなことに疑問を持っていいんだ!ってことはわかってもらえる本かもしれません。
10. モラル・アニマル・上
「はじめに」がとても印象的でした。
「レイプされる側の適応戦略」について、生物学的な考察がそこにはありました。
レイプされる側は完全に被害者なのですが、生物学的に考えてみると、考えることのできる適応戦略があるのです。
「適応戦略」とは、自らの遺伝子を遺すためにとる一連の手段です。
つまり、される側にも考えがある、というような意味になります。
ビックリしました。
でも、理論上はわからんでもないのです。
しかし、それは人間の社会では通用しにくいような理論で、著者もオランウータンの社会ではそう理解できるんだと書いています。
いろんな解釈があることは学術的に興味深いとは思うのですが、それを多くの人にわかってもらうのって難しいんだろうなぁと感じました。
《その他》
11. 快楽主義の哲学
厄介なことを限りなく少なくすることが幸福。
自分のやりたいことを貪欲に求めていくのが快楽。
幸福より、快楽を求めないか。
と説く本です。
やっぱり、歳を重ねるとどうしても徐々に守りに入ってしまっている感は否めないです。
快楽主義で生きたいね。
12. うちの娘はAV女優です
僕は知らないことを知るのが好きです。
AV女優の娘をもつ親はどんな気持ちなのだろうか。
これについて僕は知らないので、読んでみました。
基本的に娘側のインタビューが記載されていたので、親の気持ちはほとんどわかりませんでした。
そこがすごく残念でしたが、今の娘が母親になったらどうしようと思うか、は書いてありました。
アダルト産業と直接的な関りがあるわけではありませんが、昔と今の違いについて、子どもがやりたいと言ったことに関して、親の力がおよばなくなっている、という記述には少し考えさせられました。
もし自分に子どもができて、その子がやりたいと言ったことが、自分がやらせたくないことだったら、その時はどうしたらいいのかなぁ、と。
答えは雲の中です。。
チャンチャン♪
【Book】6月読んだ本。
つい先週のことです。
僕は「6月読んだ本。」を書いていないことに気づきました。
というわけで、もう8月ですが、まずは「6月読んだ本。」です。
《小説》
1. ダヴィンチコード・上
2. ダヴィンチコード・中
3. ダヴィンチコード・下
4. 鹿の王・上
5. 鹿の王・下
《生物・学術関連》
6. 進化倫理学入門
7. スタンフォード式 睡眠
8. SLEEP
《その他》
9. 良心をもたない人たち
10. ママ、さよなら。ありがとう
11. ハーバードの自分を知る技術
12. 快楽のスイッチ
5月が3冊しか読めなかった反動なのか、12冊も読んだらしいです。
記録をつけ始めてからの月平均読了数はだいたい8冊です。
年間100冊くらいのペースです。
数はそんなに意識していないのですが、たくさん読めるということは、たくさんのことを知ることができるということなので、良きことです^^
《小説》
1. ダヴィンチコード・上
2. ダヴィンチコード・中
3. ダヴィンチコード・下
映画で有名になりましたよねー。
今更ながらに読んでみました。
というのも今、著者ダン・ブラウンの手掛ける小説の中の主人公ロバート・ラングトン教授シリーズを読み漁っています。
それほど数は多くないので、そのうち読破できるかと。
ラングトン教授のシリーズでは宗教絵画に絡んだ物語が展開されます。
世界ではいろんなものが流行ったり、愛されたりしますが、一部の宗教ほど長く信仰されているものはないと僕は思っています。
多くの人々がそれほど長い間、進行してきた大きな宗派には、何か共通点があるのではないかと思っています。
それこそが、人が求めているものじゃないのかなーと。
4. 鹿の王・上
5. 鹿の王・下
随分と前に読破した気がしていたんですけど、まだふた月前の話なのね。
生物学の知見を独特の比喩で表現している箇所が非常に面白かったです。
生物の体の内で起こっていることと、外で起こっていることが似ているというような記述があるのですが、僕もそれは前々から思っていて、両者の共通点は偶然のものとはどうも思えないんですよね。
それと、科学的な医学と、精神的な医学の対関係も面白かったです。
これも以前に「天使と悪魔」を読んだときから考えているのですが、科学に携わる者としては科学の立場を取りたいけども、最後は精神のような気がするんよね。
そもそも「対」ですらないのかもしれませんが。
《生物・学術関連》
6. 進化倫理学入門
生物としての目的(遺伝子を遺すこと)至上主義で考えると、世にはびこる背徳行為が説明できてしまうことがあります。
「なんで浮気なんかするの?」の謎が解けた(ように思う)ときに「あー」という何とも言えない納得感を得てしまいます。
だからって背徳行為を肯定するわけではありません。
人間は、生物としての目的至上主義の上に社会を形成・維持していくためのルールを作りました。
そしてそのルールがあってこそ、より目的達成に近づくのかなぁと不思議な気持ちになります(例えば、浮気をした人は非難され、その社会で生きにくくなり、遺伝子を遺すことができなくなる?)。
人間としての私たちと、生物としての私たちの間の絶妙なバランスはどこにあるんですかね。
7. スタンフォード式 睡眠
8. SLEEP
睡眠に関する本を二冊読みました。
僕は、人生のパフォーマンスを最高にするには「睡眠・食事・運動」が大事だと思っています。
この三本柱がきちっとして初めて、「僕」という人間を正しく評価してもらえると思うからです。
自分のパフォーマンスが最大じゃないのに「君、だめね」って言われるのは嫌じゃないですか笑。
この3つのなかでも特に大事にしているのが「睡眠」です。
僕が大事にしている「考えること」への影響が大きいからです。
「スタンフォード式最高の睡眠」は科学的に明らかになっている知見を、「SLEEP」は日常生活で睡眠の質を上げる方法を具体的に、紹介している印象でした。
《その他》
9. 良心をもたない人たち
「あなたの行動が理解できない!」と憤りを感じることありませんか?
僕にはあります笑い。
自分にとって、信じられないような行動を取る人たちはどのように考えているのかを、知りたいと思うことが僕にはままあります。
そこでこの本を読んでみました。
少し視野が広くなった気がします。
世の中には、本当にいろんな考え方がありますね。
10. ママ、さよなら。ありがとう
僕は知らないことを知ることが好きです。
それらを本を通じて知っていく作業が好きです。
僕は男ですので、おそらく生涯において出産を経験することはありません。
よって、僕は一生、出産を知らない人間なのです。
だから本で勉強しよー、っていうのが最近の僕の流行りのひとつです。
この本は流産に関する本で、妊娠を経験できない僕には一生わからないことです。
まぁ、でも少しくらい知ろうよ、手にした最初の一冊です。
科学的な本を読みたいと思っていましたが、この本は精神的な内容なよっているようでした。
まぁでも、やっぱりこういう場面では科学であーだこーだより、精神的な処置の方がすくいなのかなぁと思った次第です。
11. ハーバードの自分を知る技術
こーいう自己啓発っぽい本を読んでも「何も変わらない」と批判する人いますよね。
僕は個人的に、「自己啓発本の価値は内容ではなく、読了後あるいは読書中に、いかに考えるかにある」と思っています。
方法は何でもいいので、自分の人生どうしよかなーとか自分なりに考えてみる機会と時間、それが自己を啓発するんじゃないかと。
なんで、自己啓発本を読んでも、自分で考えないと意味ないですよね。
本を閉じてからが本当に大事な時間だと思います。
思いついたことがあって、そのことについて考えるなら、目次で閉じてもいいと思いますよ。
12. 快楽のスイッチ
友人に官能系やと思われた本、、、笑。
真面目にチョイスしました。
前々から、マッサージの技術を簡単にでも持っていることは、生活の質をグンと向上させると僕は考えています。
んで、自分なりにマッサージは練習して、一般よりはうまいと思っています笑。
マッサージは疲れを取りますし、触れ合うことそのものがコミュニケーションにもなります。
疲れが取れて、仲良くなれば、そりゃいいこともあるよねって本です笑。
以上、6月読んだ本でした。
良いペースで読書できているので継続出来たらいいなと思います。
ただ、月12冊のペースで読んでいても、読みたい本はたまるばかりです。
僕の知らないことは山ほどあり、知りたいことだらけです。
チャンチャン♪
【Book】5月読んだ本。
この「読んだ本」シリーズを書いていると、いつも時の流れの遅さを感じます。
一日一日を思うと、あっという間なんだけれど。
ひと月前を振り返ると、「まだひと月しかたっていないのか」といつも思います。
「読んだ本」シリーズを書くことによって、月に一度、時の流れを意識できることはひょっとするとすごく意義深いことなのかもしれないと思うのでした。
さて、5月は、、、3冊しか本を読むことができませんでした。
記録をつけ始めてから最小数です。。
5月はちょっと忙しかったのです(といった感じにひと月前を振り返ることができる)。
しかし、とても面白い3冊に出会うことができました。
《小説》
当該なし
《生物・学術関連》
1. ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか
2. いじめは生存戦略だった!?
《その他》
3. 愛するということ
そして、これら3冊のうち2冊から、僕の人生においてひょっとしたら重要になるかもしれない洞察を得ることができました。
そういった意味で、とてもコスパのよい5月でした(といった感じにひと月前を振り返ることができる)。
1. ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか
生物学的に僕たち人間を動物の一種として表現する場合には「ヒト」という書き方をします。
一方で、社会や文化に重点をおいて他の動物とは一線を画して表現する場合には「人間」と書きます。
ヒトから人間に。
他の動物と私たち人間という動物の違いは何か?を最新の科学的証拠で迫っていこうという本です。
知らなかった知見が山ほどあり、スマホにメモを取りながら読んだのですが、恐ろしい量になりました笑。
その中で、「人間らしさ」というフワッとしたものが自分の中で輪郭を作り出してきました。
人間らしさとは、いま・ここ・わたし以外を想像する力、なのかなぁと。
2. いじめは生存戦略だった!?
いわゆるジャケ買いってやつです笑。
「進化倫理学」という分野を扱った本です。
人間の行動(例えばいじめ)を進化生物学の観点から解釈しようというものです。
僕が大好きな生物学の中でも、進化生物学はかなり好きな部類に入ます。
進化学の観点からヒトや動物の行動の意味を考え、「こういう理由か!」と閃いたり、わかったりしたときの感覚が何とも言えず、病みつきになっています。
しかし、進化学は道徳に反する行為に対してもっともらしい言い訳を与えるものではありません。
生き物だから仕方ないじゃん、とはならないのです。
ヒトとしての性質を理解した上で、人間としてどのように生きていくか。
どうしたら背徳行為で悲しむ人を減らすことができるのか。
《その他》
3. 愛するということ
この本については僕が以前に書いたエントリーを引用することにします。
『愛の形態は一直線上にあるのかなぁ、と思います。
自己愛(自己承認)→家族愛→友愛→恋愛→人間愛(全ての人への愛)
各ステップの愛が満ち足りないと、次のステップへは進めない。
(だから恋愛は難しいわけです笑)』
これが、この本から得られた最大の洞察です。
まずは自分を「愛するということ」 。
5月は3冊しか読めませんでしたが、素晴らしい本に出合えました。
また、6月は5月の埋め合わせのごとくたくさん読んでいます。
それでも、読みたい本は増えるばかりで、僕のブックマークは膨れるばかりです。
本を読むことによって知らない世界を知ることができます。
僕にとって、それはとても楽しいことです。
特に、絶対に知りえない世界(例えば、男性にとっての女性とか、歴史とか、地球の反対側で送る一生)を知ることが楽しいのかなぁと最近思っています。
チャンチャン♪
【Book】【Life】愛の形態は自己愛から始める一直線上にあるのかなぁ。~「愛するということ」を読んで~
『愛するということ』エーリッヒ・フロム
後輩にオススメしてもらった本。
古典なのに斬新。
「愛することは技術である」とフロムは言います。
技術だからこそ、関心・理論・実践をもって学ばなければならない、と。
愛は与えること。
与えることは、失うことではありません。
与えることで、自分の中に生まれるものがあります。
それが愛。
自分がしてほしいことを相手にもしてあげなさい。
どこかで聞いたことあるような、ないような。
されるためには、まず自分からすること。
しない人が、されることはない。
愛の形態は一直線上にあるのかなぁ、と思います。
自己愛(自己承認)→家族愛→友愛→恋愛→人間愛(全ての人への愛)
各ステップの愛が満ち足りないと、次のステップへは進めない。
(だから恋愛は難しいわけです笑)
まずは自分を愛すること。
そして自分自身を与えること。
チャンチャン♪
【Book】【Life】人間らしさとは、いま・ここ・わたし以外を想像する力。~「ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか」を読んで~
『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』
僕が思うに、人間らしさとは「いま、ここ、わたし以外を想像する力」です。
この能力が他の生物とは、ちと違うと考えています。
時間的にも、空間的にも、精神的にも、視野は広い方がいい。
「人間の起源」に迫るだけでなく読者の視野を広げることを裏テーマに置いた面白い本でした(^^)
僕たちが想像するのは自分の老後と子どもの一生くらいまで。
その後の地球は?地球の反対側では?あの人は?
チャンチャン♪
【Life】自分を大切に、周りを大切に、世界の人を大切に。~マーク・ザッカーバーグのハーバード大学卒業スピーチを聞いて~
僕はFacebookのおかげで、いろんな人に会えたし、いろんな経験ができました。
間違いなく、それがあって今の僕があります。
そんなFacebookを作ったマーク・ザッカーバーグのハーバード大学での卒業スピーチ。
「自分だけの幸せを考える時代ではない。」
しかし、自分の生活が満ちていないと他の人の生活まで考えるのは難しい。
だからこそ、まずはローカルなコミュニティを立て直さなければ。
のような旨のことを語っています。
まずは「自分」と「周りの友達・家族」を大切にすること。
与えること。
たまたま最近読んだ本から得た三つの発想
1. 時間・空間・精神的な視野の広さ(「ヒューマン」より)
2. 自己愛から始める愛の形態(「愛するということ」より)
3. 与えること(「ギブ&テイク」より)
も相まって、とても感銘を受けたのでした。
人間だけでなく、、生き物、自然、地球(宇宙も入るのかな)。
もっと「視野を広く持って生きたい」と思う。
僕に何ができていて、何ができるのかはわからないけど、意識として持っておきたいと思いました。
あと、あらゆる人が挑戦できる世界を作るべきにも共感します。
「変化」を受け入れる素養を身に着けたい。
日本語訳(ボランティア)
(「普通に楽に生きていこうよ」と言う自分がいる一方で、ちょっとくらい頑張ってでも「人のために生きるんだよ」って言う自分がいて、とっかえひっかえ頭をもたげます。そんなんでもええんじゃないかと。)
チャンチャン♪