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Bunshuが歩く。

歩くように日々考えていること、思っていること。思いつき。

【Book】1月読んだ本。

Book

1月はたくさん本を読みました。

記録を付け始めてからでは最多のひと月の読書量でした。

お正月休みがあったからかな?

 

僕は読む本をざっくりと、小説・学術関連・その他と分類分けしているのですが、バランスよく読めたのも良かったと思います。

中でも読書時間が一番長くかかってしまうのは学術関連の書籍ですが、動物生態学・霊長類学・人類学といった興味に沿った書籍を読むことができました。

1月は「いく月」、2月は「にげる月」、3月は「さる月」と言われ、12月の「師走」も含めてバタバタする年末・年度末ですが、僕にとってはこの1月が「サル月」でした笑。

 

《小説》

1. 太郎物語 -高校編-

2. 太郎物語 -大学編-

3. よるのばけもの

4. 夜行

 

《学術関連》

5. 日本語の作文技術

6. 「サル化」する人間社会

7. 伊谷教授の特別講義「コンゴの森とボノボの生態」

8. あなたはボノボ?それともチンパンジー?

 

《その他》

9. 二十歳の原点

10. 電子書籍を売る方法

 

 

1. 太郎物語 -高校編-

主人公の太郎君とそのご両親の掛け合い、考え方が非常に面白い作品です。

特に「高校編」「大学編」両作で見られる太郎の進路問題はとてもとても考えさせられます。

太郎は世間体は関係なく自分のやりたいことにもっとも適した場所を選ぼうとしますし、その生き方に対して親は支援しながらも最後はあなたの責任、あなたの人生だからという姿勢を取ります。

 

腹を割って語り合い、言い合いつつも、お互いの考え方を認め、尊重している家族の在り方に憧れのようなものも感じます。

いつか自分が親になることがあれば子どものやりたいことを尊重してやりたいです。

 

子が成長の過程で見てきた世界は、(時代的にも選択的にも)親のそれとは間違いなく異なり、彼らなりに好き嫌い、良し悪しで判断して道を選んでいます。

その決断を親の知っている世界の範囲、価値観でもって制限してしまわないように気を付けたいです。

むろん、よくよく考えたうえでの子の判断であることが大前提で、親が口を挟むべきは子が選択する進路ではなく、子の熟考が行われたかどうかだと僕は思います。

考えに考え抜いての選択なら、親から言えることは「お前の人生だから責任もって、生きて行けよ」ということだけです。

子どもの側も、どんな選択をするかだけでなく、どこまで考えたかを示すような考え方をするとよいと僕は思っています。

 

そういった視点で、この「太郎物語」は高校生や大学生、その子を持つ親に読んでほしい本です。

高校生は、自らの人生を選ぶうえで考えるキッカケに。

親は、太郎の両親のように「子の道を狭めない親の生き方」を見て頂きたいです。

 

 

 

2. 太郎物語 -大学編-

 もう、↑で語り過ぎてしまいました笑。

 

 

 

3. よるのばけもの

学校のいじめ問題に焦点を当て、夜になると現れる「ばけもの」を介するという独特の形で表現しています。

 

住野よるさんの作品は、会話のテンポの良さと、ウィットに富んだ掛け合いが好きです。

今回はその影はどっちかというと潜めていたように思います。

 

 

4. 夜行

住野よるさん同じく僕の好きな作家のひとり、森見登美彦さんの作品です。

ホラーっぽい仕上がりでした。

僕が今まで読んできた森見さんの作品はコメディタッチのものばかりだったので、森見さんの作品にこういったものがあることは知りませんでした。

が、過去にもこのようなホラータッチの作品を書かれているみたいです。

 

一つの物語の中にショートストーリーがいくつかあるような構成で、それぞれの話の伏線らしきものが放置されたままだったり、結末がはっきりしなかったり、、といった感じで終わります。

なので、不完全燃焼感の残る作品で「すっきりしない」といったレビューが多くみられました。

僕としては、結末が明確でない分、いかようにも考察・解釈のしようがあるので、読んだ人同士で感想を共有すると面白いと思いました。

 

 

 

5. 日本語の作文技術

うちの教授が絶賛していた本です。

日本語の文章を書く際に気を付けるべきことが書かれています。

その内容は細かなテクニックではなく、それらを一般化して一つ上のレベルで説明する理論です。

なので、覚えるべきことは少なく、それを知っていれば誤読の少ない比較的読みやすい文章が書けるというものです。

すばらしい!

 

また、言語学の知見がちりばめられていて、技術書としてだけではなく、読み物としても非常に面白く思いました。

 

このような本を読む最大の利点は技術や理論を覚え、わかりやすい文章を書けるようになることにあるのではなく、普段から自分の書く文章、読む文章に対する感覚が研ぎ澄まされることにあると僕は思っています。

そのような感覚を持っていると、この文章は読みにくいとか、読みやすいとか気づくことがあります。

それが自分の書く文章に、書きながらも反映されたとき、読みやすい文章に近づいているのではないかと僕は思うわけです。

(読みやすいですか?笑)

 

 

 

6. 「サル化」する人間社会

 京都大学の総長である山極先生の書いた本です。

山極先生は、僕の好きな科学者のひとりでもあります。

 

生き物が好きなので、単純にゴリラの生態について読んでいるだけでも面白かったです。

この本はさらに、ゴリラの生態から得られた知見をヒトの生活にも当てはめて考えています。

特に面白かったのは、ゴリラのコミュニケーションの方法です。

彼らは顔と顔を数センチぐらいの距離まで近づけ、目を見てコミュニケーションを行います。

これはニホンザルとは正反対です(野生のサルと目を合わせてはいけないというやつで、敵と認識されます)。

今日、インターネットやSNSの発達により目を合わさずともコミュニケーションをとることが盛んになりました。

ここで、あらためてゴリラのコミュニケーションから、ヒトのコミュニケーションを見直そうといった視点も述べられています。

 

 

 

7. 伊谷教授の特別講義「コンゴの森とボノボの生態」

 ゴリラに続きまして、ボノボの生態について京都大学野生動物研究センターの伊谷先生によって書かれた本です。

ボノボ」というのはヒトやチンパンジーの近縁種で、チンパンジーと共に最もヒトに近い類人猿と言われます。

 

この本は、そのボノボに関するお話を非常にわかりやすく簡単に説明してくれています。

生物学を専門としていないような人でもボノボについてざっと知ることができます。

彼らは知性が非常に高く、人間の訓練によってヒトの言葉を理解して行動することができます。

また、独特の社会制をもっており、(ざっくり言うと)争いを性行動で回避することでも知られています。

 

「争いを性行動で回避する」というといささかギョッとする部分もありますが、その戦略をとるまでのプロセスが面白く、理屈を考えると合点がいきます。

この理屈を考えている間、そして合点がいったとき、なんとも 言えない幸福感に浸ることができます!!!(ぼくくらいかな?)

 

 

 

8. あなたはボノボ?それともチンパンジー?

 ボノボやチンパンジーといったヒトに近い類人猿についてさらに深く知りたい方には本書をお勧めします。

こちらは京都大学霊長類研究所の古市先生が書いた本で、チンパンジー・ボノボ・ヒトの生存戦略・社会制を比較しています。

 

ちなみに、京都大学は「霊長類学」と呼ばれるヒトに近い生物である霊長類の研究で有名なので、上記のように霊長類に書かれた本の著者たちは京都大学の先生方が並ぶといった結果になっています。

 

僕は生き物(ヒトを含む)の生存戦略にとても興味があります。

ヒトは言語などのツールを使って頭で考えてどのような戦略を取るか選ぶことができます。

しかし、それ以外の生き物や人類の祖先が思考しているかは、定義にもよりますが、微妙なところです。

多くの生き物は自然淘汰によってどちらかというと受動的に戦略を決めていると僕は思っています。

そして、自然淘汰によってそれぞれが多種多様な戦略を取っていったプロセスと、その戦略の意味するところを考えるだけでワクワクします。

 

チンパンジー・ボノボ・ヒトは近縁種で、同じ祖先から分岐しています。

共通の祖先が生存していく過程でそれぞれの戦略をとり、上記3種の生物に進化したということです。

その戦略(つまりそれぞれの違い)は何か?なぜその戦略なのか?

人のヒトたる所以も垣間見れて、とてもおもしろい一冊です。

 

大仰なことを書きましたが、文章自体は平易でとても読みやすいです。

アフリカの大自然や生活についても書かれていて、我々とは明らかに違う情景も楽しむことができます。

 

 

 

9. 二十歳の原点

 大学紛争の時代、立命館大学の学生として京都で過ごし、最後には自ら命を絶った著者の日記を本にしたものです。

 

「大学紛争」というものがどういうものか、何回か勉強してもよくわかっていないのですが、著者の等身大の文章から当時の苦悩を見ることができました。

皆が皆ではないとは思いますが、当時の大学生は「生きること」や「働くこと」といった哲学的なことを考えていたのかなーという印象を持ちます。

その結果が「大学紛争」だったのではと思います。

 

翻って現在を思うと、あまり深く考えていない人、あるいは思うところはあるけども行動に移せない・移さない人が増えているのかもしれないと。

忍耐強くなったというか、、その結果が過労とかにつながるのかもしれないと、当時と現在の状況分析はしていませんが、ぼんやりと思っています。

 

 

 

10. 電子書籍を売る方法

 僕は文章を書くことが好きで、いずれ本を書きたいと思っています。

現代は、電子書籍の登場によって、個人が自費出版しやすくなったと感じています。

良い時代です。

 そのうえで、ただやりたいだけではどうにもならないと思い、書いたからには利益をそこそこ出す方法を知っておこうという考えで本書を手に取りました。

 

書かれている内容は細かなテクニックでしたが、電子書籍を出版したことのない人には非常にタメになるものだと思います。

一部、利益に寄っている部分もありますが、そういう考えもあると思います。

利益が上がるということは、多くの人に読んでもらえるということで、自分の文章にそれだけの価値があるということです。

煽りやなんたらで自分の文章に触れてもらう機会を増やすのはどうかと思いますが、本書に出てくる正攻法は使えそうなものが多くありました。

 

 

 

 冒頭に書いたように、1月はたくさんの本を読むことができました。

ただ、ひとつひとつの本を取り上げたエントリーを書けていないのがもったいないので、いつか書こーっと。

 

 

チャンチャン♪