【Book】9月読んだ本。
9月で、読書記録をつけ始めてから一年が経ちました。
そんな9月に読んだ本は7冊でした。
今のところの平均は8-9冊なので、ちょっと少な目。
でもこくれくらいが無理なく、妥当な気がします。
《小説》
1. 神曲・ 煉獄篇
2. もらい泣き
《学術関連》
3. 環境生殖学入門
4. おっぱいの進化史
《その他》
5. 家族という意志
6. 山の天気に騙されるな
7. 体験的登山技術論
小説・学術関連・その他のバランスもとれていて、なんというか模範的な月でした。
《小説》
1. 神曲・ 煉獄篇
ダン・ブラウンの「インフェルノ」という作品で、ダンテの「神曲 煉獄篇」がテーマとに取り上げられていました。
「インフェルノ」では、世界でこれだけ知られているのも関わらず読んだことがないという人が多い本はないとして、「神曲 煉獄篇」に言及しています。
たしかに。
じゃ、読むか!ってことです。
作中ではダンテ自身が 煉獄をめぐります。
やっぱりちょっと難しかったと思います。
ダンテが 煉獄をどのように捉えていたかはすごくよくわかります。
描写はグロテスクです。
この作品には関連した絵画が多数存在し、書籍中でもいくつか参照してくれています。
それらの絵画と一緒に楽しむとイメージもつかみやすく、面白いと思います。
こういったいわゆる「古典文学」は、なんだか難しそうといったイメージで敬遠してしまいがちですが、ずっと愛され続けている古典には、ずっと愛される理由があり、それだけ素晴らしい作品であることもあると思います。
読みたい本がありすぎて中々手が回らないのが本音ですが、少しずつ読んでいきたいです。
今を生きる僕らと、過去に生きた著者、その間にはどんな相違点があり、共通点があるのか。
楽しみです。
2. もらい泣き
泣ける小説を探していて出会ったのがこちら。
著者がいろんな人に話を聞いて、そのエピソードをミックスして、少し変えて話を作るというのが面白いと思いました。
やってみたいなーと笑。
僕は自分の心の中しかわからないし、自分の人生のエピソードは網羅してるけど他人の人生は全然わかりません。
だから、なんなく人生を生きているのは自分ひとりだけで、他の人たちはサブキャラクターのように感じてしまうことがあります。
ちょうど、RPGをやっていて主人公を操作しているけども、他のキャラクターの動きはコンピューターで決まっているみたいな感じになってしまうことがあります。
他の人にも意志や思考があるのかな、、と不思議になります。
でも、この作品を読んでいると、(当然ですが)それぞれの人生にはそれぞれのエピソードがあり、苦しいも楽しいも悲しいも面白いもあるのだなぁと。
そんな当たり前のことにあらためて気づきます。
そこが素敵です。
《学術関連》
3. 環境生殖学入門
「環境生殖学」ってなんだ?
ということで読んでみました。
僕の選書はAmazonのおすすめや購入した書籍の関連本、人からのおすすめ、ネットのまとめサイトで見つける、本屋で一目惚れ・ジャケ買いなどが主なものですが、この本は先月読んだ「生殖医療の衝撃」の関連本だったと思います。
要は環境ホルモンの話です。
書籍中でも言及されているように、一昔前は環境ホルモンの話はテレビなどでも盛んに出ていたような気がするのですが、最近めっきり聞かなくなりました。
(僕がテレビを見なくなったことも関係しているのか?)
久々に環境ホルモンに関する本を呼びました。
結局のところ、本当に悪影響があるのかよくわからない問題だと僕個人的には思っています。
でも、携帯から発せられている電波など、よくわかんない問題は日常にありふれています。
よく分からないから考えない、ではなく、自分なりに考えて、考えの範囲で意見を持っておくことが大事だと思っているので、頭の隅っこで考えていきたい問題です。
4. おっぱいの進化史
友人からお勧め頂いた本です。
最近の僕はできるだけ、人からお勧めしてもらった本は読むようにしています。
そして、感想も送ると。できるだけ。
この本が面白いと思ったのは、売り文句です。
おっぱいで育つのは数ある生き物の中でも哺乳類だけです。
だから、おっぱいは哺乳類らしさ。
そんなおっぱいについて、知らなくてどうするのだ!
といった感じだったと思います。
なるほど、たしかに。
母乳でそだつからこそ「哺乳」類だということを完全に忘れていました。
日本語では、乳房も母乳も、あわせて「おっぱい」と呼ぶことすら忘れていました。
僕たちは当たり前をついつい軽視して忘れがちです。
当たり前に目を向けなければ、と読んでみた本です。
いやらしさは全くなく、科学的に哺乳類全般のおっぱいについて書かれた真面目本です。
特におもしろいなーと思ったのは、クジラやイルカなどの海に棲む哺乳類の授乳や、カンガルーの子どものマイ乳首などです。
カンガルーの子育てでは、生育段階の異なる子どもに同時におっぱいをあげなくてはならない時期もあります。
子どもの生育段階に合わせておっぱいの組成も変わります。
なんと、カンガルーのお母さんはそれを調整して、異なる乳首から、異なる組成のおっぱいを出すそうです。
そして、子どもにはそれぞれのマイ乳首があり、そこから決まっておっぱいを飲むそうです。
すげー。
《その他》
5. 家族という意志
家族とか、生死とかについて書かれた本ですかね。
老人介護のありかたについて、著者の体験をもとに話が進んでいく部分は読みいってしまいました。
文体が堅めで読みにくいのが少しもったいないと思うのですが、とても興味深いことが書かれいます。
「無縁死(孤独で引き取り手のいない状態での死)」や介護など、僕たち若者にとってはもう少し先延ばしにできる問題について考えさせられました。
僕たちは生きている限り、老いていきます。
僕たちよりその「老い」のステージの先にいる祖父母、両親は老いの問題により早く激突します。
そのときに彼らがどう苦しむのか、どう乗り越えるのか、自分たちに何ができるのか、そして自分たちがそれにぶつかったときにどうするのか。
なんだか暗く、悲しくなりました。
いつもでも生きているのは嫌だけども、老いるのも、老いを見るのも嫌。
今のこの体のまま70歳くらいまで生きて、ある瞬間にストンと人生が終わればいいのにと思いました。
でも、それはできないから、老いと向き合っていかないといかんなーと感がる青二才です。
6. 山の天気に騙されるな
山の気象学に関する本です。
僕の趣味の一つが登山で、その技術向上を目指して読みました。
山の天気は刻々と変わり、予想するのが難しいです。
でも、逆に言えば、刻々と変わるその変化を見ているだけで面白く、その予想が当たったときはうれしいものです。
山頂や見晴らしの良いところで、雲の流れを見ているだけで楽しいのです。
また、その変化を科学的に分解していくことに僕の知的好奇心が満たされます。
気象学という分野に関して、きちんと勉強したことはありませんが、これを機にちょっと手を出してみようと思っています。
物理や化学の知見から天気の流れを考えることで、日ごろの天気予報を見る目も少し変わって、日々が楽しくなっています。
7. 体験的登山技術論
こちらも登山技術をあげようと読んだ本です。
登山の面白いところは、こうやって頭を使って自分なりの「哲学」を生み出すことにあると思います。
世の中にはいろんな登山方法論がありますが、それらを混合したり、自分で生み出したりして「俺はこうする」を見つけるのが楽しいのです。
苦しさを乗り越え頂上に立った喜びや、大自然に触れる楽しみももちろんありますが、登山には山に登らない楽しみもあります。
読書記録をつけ始めて一年たって、振り返ってみると、記録をつけることで振り返りやすくなり、頭に残りやすくなりました。
つまり、読書効率が上がっていると思います。
読書量も増えましたし、何を読んだかがわかるのでバランスも考えるようになりました。
ついつい読みやすい小説ばかりに手を出してしまうことなく、学術、古典なども積極的に読むことができています。
さらにこれから一年、続けていけたらいいなと思います。
チャンチャン♪