Bunshuが歩く。

歩くように日々考えていること、思っていること。思いつき。

【Book・Life】人生は一回しかないので、本を読む。~「生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか」を読んで~

人生は一度きりで、時間の流れはとめることができません。

なので、その瞬間の「選択」は一度しかできません。

 

「人生はやり直すことができる」というのもある点からみると事実であると思います。

がしかし、全く同じ状況が再び巡ってくることはあり得ないので、やはり選択は一度きりで、その選択の連続が人生にはつきものだと思います。

 

決断する前に「セーブ」して、気に食わない結果なら「セーブポイント」まで戻ったり、「リセット」して始めからやり直したりすることはできません。

 

結局、人生はやってみないと誰にもわからないのです。

 

 

 

やってみないとわからないからやってみたいけど、今この瞬間は一度しかないし、どれを選べば、、。

って思い悩んだ経験はありませんでしょうか?

 

「人生が二回あればなー」と思ったことはありませんでしょうか?

 

僕にはあります。

「一度きりの人生をいかに楽しく過ごすか」というテーマには興味があります。

 

 人生が二回あればしたいことや、一つの人生で自分が二人いたら、ということもたまに考えます。

 

yokkon.hatenablog.com

 

yokkon.hatenablog.com

 

僕が考えたところで人生は一回という事実は変えようがありませんし、僕が二人になることもあり得ません。

なので僕は今この瞬間に行う「選択」に対する「納得度」を高めるという方法を「選択しています。

 

yokkon.hatenablog.com

 

納得度を高める方法の一つとして「本を読むこと」があります。

 

やっと本の話です笑。

 

 

 

『生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』

 

この本の言うところのテーマは、(主に)「研究テーマ」です。

簡単に言うと、「研究者が明らかにしたいこと」です。

 

研究者が生涯のうちに明らかにできることというのは、科学全体から見るとほんのわずかなものです。

できることが限られているので、何に自分の人生を使うかがとても大事なのです。

(本当に明らかにできるか、も大事です)

 

 それぞれの分野で名の通っている研究者たちを紹介し、彼らがなぜその分野で有名なのか、なぜそのテーマを選んだのかがこの本では述べられています。

(研究者だけでなく、作家さんも登場します)

 

 

 

テーマ選択の理由を探っていく上で、研究者たちの人生を追っていくことになります。

そのように人生の先輩の生き様を知ることこそ、人生において選択を迫られた際に、納得度の高い選択をすることに繋がるのではないかと僕は考えています。

 

 

 

自分にとって道の森(人生)を進むとき、すでにその先を歩いた人(人生の先輩)の話を聞くことで、選択肢の幅を広げたり、選択肢を吟味したりすることができるからです。

 

 

 

僕は「歴史」という教科にあまり興味を持ってきませんでした。

未来のことを考えるのが好きなたちで、起こってしまったことは変わらないから、考えても仕方ないと思っていました。

 

 この本の著者は「おわりに」でこう述べています。

「たくさんの人生を知るということは、自分自身を豊かにすることです」

 

人生の先輩が歩いてきた道、過去・歴史を知ることで、未来の自分がより納得のいく選択ができるのではないかと思っています。

 

偉人伝という類の本はたくさんあります。

偉人伝と言わずとも、多くの本では著者の人生経験が語られています。

 

一度きりの人生、納得のいく選択を取るためにも、本を読んで、先輩たちの歩いた道を知りたいと思っています。

それがより納得のいく選択につながり、より幸せな人生を送ることにつながるといいなーと考えています。

 

 

 

チャンチャン♪

【Book】3月読む本。

3月は小説も読みつつ、学術関連の本を読みつつという目標を達成したいと思います。

 

テーマとしては、フィールドワークによる霊長類学・人類学を中心に置くことにします。

 

3月読む本はこちら。

 

《小説》

1. 天使と悪魔・上

2. 天使と悪魔・中

3. 天使と悪魔・下

4. ボノボとともに 密林の闇をこえて

5. ワイルドソウル・上

 

《学術関連》

6. 生涯をかけるテーマをいかに選ぶか

7. 初めてのフィールドワーク アジア・アフリカの哺乳類編

8. 野生のゴリラと再会する

9. 道徳性の起源 ボノボが教えてくれること

 

《その他》

10. 東大囲碁教養講座

 

 

 

それでは、一個ずつ見ていきます。 

 

 

1-3. 天使と悪魔・上中下

300ページ近くある本を3冊も読むという強気なスケジュールに出ることができた理由は、すでに読み終わってしまったからです。

平日の3日で3冊読むことができました。

それくらい面白い本です。

 

うちの研究室の秘書さんが「面白いから」とお勧めしてくれた本です。

宗教と科学、人類に幸せをもたらすのはどちらか、といった視点は研究している身からすると非常に考えさせられました。

 

どっちが良いということはないし、バランスも大事だと思うので、自分が今身を投じている分野に偏向した考え方を持たないようにしたいと思いました。

 

また、欧州を始めとする宗教芸術には全くと言っていいほど興味がなかったのですが、この本をきっかけにベルニーニの彫刻に興味を持ちました。

人生で初めて「生で観たい彫刻」というものを持つことができました。

 

「聖テレジアの法悦」というものなのですが、大理石の彫刻とは思えないほどの柔らかな曲線に思いをはせていました。

 

 

 

4. ボノボとともに 密林の闇をこえて

ヒトを除く霊長類の中で、僕が最も興味を持っているのが「ボノボ」です。

チンパンジーと共に、「ヒトに最も近いサル」と呼ばれています。

 

最近、そのボノボに関する本や論文をちょこちょこ読んでいるのですが、なんと小説にもなっているではありませんか!

ということで購入しました。

 

来週辺りに読み始める予定ですが、非常に楽しみにしています。

 

 

 

5. ワイルドソウル・上

たぶん、いつかの「〇月読む本。」にも登場した本です。

「ワイルド」という単語に惹かれたとか書いたような笑。

 

「3月読む本。」には、小説が5冊含まれるといった太っ腹ぶりですが、3冊はすでに読み終わっているし、たいていの小説は比較的早く(2,3日)で読めますし、5冊くらいはいけるのではと踏んでいます。

 

 

 

6. 生涯をかけるテーマをいかに選ぶか

「テーマ」ってなに?

「人生のテーマ」?

って思われる方もいるかもしれませんが、「研究テーマ」です。

 

研究の世界で生きていく人たちにとって「研究テーマ」は非常に重要で、そのまま「人生のテーマ」になってしまう人もいると思います。

 

それくらい重要な研究テーマ、先人たちはどのようにして選んできたのかを著者が紹介します。

東工大の講義のひとつだそうです。

 

僕は生き物が好きで、生物学の多くの分野に興味があります。

しかし、残念ながら自分自身で研究できるのは、一分野のごくごく狭い部分のみ。

だったら、どんなことを研究するかというのは非常に重要です。

ちょっとしかできないので、そのちょっとを何に絞るのか、最近考えていました。

 

そんな問題の解決の糸口でもつかめたらいいなーと思っています。

 

 

 

7. 初めてのフィールドワーク アジア・アフリカの哺乳類編

最近僕が関心を抱いている霊長類ボノボの話を上記でちょっとだけしました。

さて、ボノボの研究はどのようにして行われているのでしょうか。

 

フィールドでの研究と実験室での研究と、大きく二つありますが、僕の関心が特に強いのがフィールド研究です。

そこで、ボノボが生息するアフリカを含んだフィールド研究に関する本を読んでみようと思いました。

 

京都大学の野生動物研究センターの学生を含んだ研究者たちが自らの研究実態について執筆しています。

 

 

 

8. 野生のゴリラと再会する

京都大学総長山極先生の著書で、フィールド研究で対象とし、心通わしていた特定のゴリラと26年ぶりに再会するというお話です。

 

フィールド研究の神髄を垣間見ることを楽しみに購入しました。

また、レビューでは、山極先生の筆に感動するという旨も書いてあったのでハンカチを用意します。

 

 

 

9. 道徳性の起源 ボノボが教えてくれること

またまた、ボノボです笑。

ボノボは非常に平和的な動物として知られています。

群れで行動しており、群内・群間のいざこざは多少あるものの、近縁種のチンパンジーのように仲間を殺したりはしません。

また、協調行動や利他的行動も多くみられるといいます。

 

そのような霊長類を研究することで、ヒトについて知る、のが「霊長類学」という学問です。

本書では、特に平和的なサルであるボノボの道徳性について注目しています。

 

正直、学術関連本4冊は読了できるか怪しいですが、3月中に本書の途中まで行けたらいいなーと思っています。

 

 

 

10. 東大囲碁教養講座

囲碁始めました。

 

理由はいろいろあるんですが、頭を使いそうなゲーム(囲碁、チェス、将棋など)を何か始めたいなーと思っていました。

難易度、プレイ人口、国、、、様々な要素を考慮して囲碁にしました。

 

結局のところはiPS研究所の山中先生も始めているらしい、僕のおじいちゃんが囲碁好き、母片の家系は伝統的に囲碁が強いらしい、高齢者との交流を持てるかもしれない、、、といった「人」の要素が決め手となりました。

(就活みたいですね笑)

 

ネットでルールを覚えて、オンライン囲碁をちょろっとやってみたのですが、全然勝てないので指南書を購入することにしました。

いろいろ調べてみた結果、東大の教養科目で囲碁があることに驚き、それについて教科書的に書かれた本があると知り、それが本書です。

 

読みながら、囲碁を打ちながら覚えていきたいので、この本は3月中に読み終えたい本ではありません。

だらだら読みながら、時に立ち返って、実践しつつ、囲碁を上達していきたいです。

んで、いつかはおじいちゃんとよい勝負できるとこまで持っていきたいです。

 

 

 

すでに読み終わっているのが3冊、読み終わらなくても良いのが1冊ということで、3月は余裕があるので、10冊の本をピックアップしてしまいました。

残りの6冊中、5冊くらいは読了したいと思います。

今回選んだ学術関連本のうち「道徳性の起源」以外は、比較的平易に書かれた本っぽいですし、すらすら読めると見込んでいます。

 

3月のテーマであるフィールドワークによる霊長類学・人類学を楽しみたいと思います。

 

 

 

チャンチャン♪

 

 

【Book】2月読んだ本。

2月はすごく長かったように思います。

2月の前半に読んだ本、後半に読んだ本で、頭に残っている感覚が違っています。 

 

今月の特徴は、、、何と言っても小説を読まない月であったということです。

個人的にはビックリです。

 

僕は小説と生き物関連(食事・健康なども含めて)の本が好きです。

これらの本を読んでいる時の没入感は、他の追随を許しません。

 

ではなぜ小説を読まなかったのか?

答えは、生き物関連の学術書が面白かったからでしょう、たぶん。

 

そして、今月読んだ本はこちら。

 

1. ヒトと文明

2. 外来種は本当に悪者か

3. GO WILD

4. ゾウの時間、ネズミの時間

5.博士号だけでは不十分

6. リーダーは弱みを見せろ

7. 私がマッキンゼーを辞めた理由

 

学術関連の本が5冊、ビジネス・啓蒙っぽいのが2冊です。

 

 

 

1. ヒトと文明

この本の副題は「狩猟採集民から現代を見る」です。

ここに惹かれてこの本を読みました。

 

僕のイメージでは、狩猟採集民は日々の食料を確保するのにあくせくしていて、農耕民は計画的に栽培を行い安定した生活を送っていた、と思っていました。

 

しかし、先月読んだ「あなたはボノボ、それともチンパンジー?」という本には「アフリカの狩猟採集民の生活ものんびりしていて悪くない」 というような旨の文章がありました。

 

 

それで「ヒトと文明」を読んだわけですが、、、。

狩猟採集民の生活だけでなく、その定義、文化背景、人権問題など、思ってもみなかった世界が溢れ出してきました。

 

当然のことながら、世界には僕の知らないことが山ほどあり、それを少しずつ知っていくことに喜びを感じます。

そういった意味では、刺激的な本でした。

 

この本を読むことで、改めて強く思ったことがあります。

農耕牧畜は確かに安定した食料供給を実現したように思いますが、その負の側面も見つめ、様々なな視点から物事を考えられるようにならないとなーということです。

 

 

 

2. 外来種は本当に悪者か

外来種」ってなんだ?

生物種としてそのような種がいるのではなく、人間が固有の生態系と考えるものの外から入ってくる生き物たち。

 

彼らは生物として生きて、自らの遺伝子を後世により多く残すために戦略を取ってきました。

外来種の侵入も、環境に適したものが残る自然の摂理で、それを防ぐというのはいかがなものか。

自然と人間を切り離して見ていないか。

一方で、固有の生態系を守るというヒトの行動も自然の一つなのか。

どう考えればよいものかと思っていました。

 

んで、この本を読んでも答えは見つかっていません。

 

ただ、現在話題に上がっている外来種問題の多くは、その種自体が悪いのではなく、人間が破壊した生態系にその種が入り込んだだけという例が多いようです。

少なくとも、本書にはそのように紹介されています。

 

生き物自体が悪者ではなさそうという結論になぜか一安心する自分がいました。

その一方で、アフリカやアマゾンなどの「手つかずの自然」と思っていたところも、過去に人間の手が入っていたことが本書で触れられています。

 

これには驚きました。

人間は本当に地球のどこにでもいて、ちょっと多くを占めすぎなのかもしれません。

 

このように一度は破壊された自然も、放置されることでまるで「手つかず」のように再生するようです。

 

しかし、自然は再生できても、種が消えてしまってはその種の再生は不可能です。

種を守るべきなのか、自然の摂理と見放すのか、僕はいまだに選ぶことができません。

 

考えあぐねている間に種が滅んでしまわないように、今は守ることが必要なのかもしれません。

それが僕の暫定の結論です。

 

もう少し、時間をください。

 

 

 

3. GO WILD

この本については唯一、単独エントリーとして少し書くことができました(よかった!)。

 

yokkon.hatenablog.com

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現代の生活は、人間の生物学的進化に合ったものではなく、体が適応していない。

という主張をもとに食事・睡眠・運動といった視点から「野性的な生活」のススメが説かれています。

 

特に面白かったのは運動です。

上記エントリーでも触れましたが、長距離を走ることのできる人間の持久力と、自然の複雑さに対応するための複雑な運動が脳を鍛えるという話が印象的でした。

そしてそれらを統合すると、最適な運動は「トレイルラン」だ!という結論に至るのです。

 

コンクリートロードや、ジムの動く床と違って、起伏に富んだ山道で足を踏み出す位置を瞬時に考えながら走ることで脳は鍛えられると、筆者は言います。

 

納得できたので、トレイルラン始めました。

ただ、山を走るという行為はそれだけ山にダメージを与えるということなので、そこの対策を考えていかないといけないと思っています。

 

 

 

4. ゾウの時間、ネズミの時間

体の大きさは違えど哺乳類の心臓が生涯を通じて脈打つ回数はほぼ一定。

しかし寿命は異なる。

寿命の長いゾウの拍動はゆったりと、一方でネズミの拍動は忙しない。

両者には異なる時間の流れがある。

 

これは本書に登場するサイズ生物学の一端にすぎません。

本書には、この他にもなぜそのサイズなのか?サイズが違えば何が違うのか?といった疑問に非常に多岐にわたる回答が用意されています。

 

生物は進化の過程で、自然淘汰によって選別されてきて、今私たちと同じ地球に暮らしているのは選ばれた者たちです。

その選考過程には何かしらの基準があり、たいていの場合、その生き物がその様であるのには理由があるのだと思います。

それをサイズの視点から切り開いていってくれる本書は、1ページ目からずーーーっと面白いです。

 

読書中は、本自体にメモしながら読む派の僕ですが、本書は真っ赤になっています。

 

 

 

5.博士号だけでは不十分

多大な時間と労力をかけて博士号を取ったは良いが、職にありつけない人がいると言います。

本当かよーと思うのですが、そのような人たちは自分の専門研究で博士号を取り「自分の専門研究以外のことはできない」からそういった位置に立たされてしまうと僕は考えています。

 

本書を手に取る前から思っていたことではありますが、専門分野を持ち、それに精通することは当然ですが、その専門研究だけの人間にはならないようにしなければと思います。

専門と言えるものを2つ持てということではなく、研究以外の社会スキルとか常識もいるよねってことです。

 

研究者である間に、人間であり、社会の一員です。

当たり前のことだと思います。

 

 

 

6. リーダーは弱みを見せろ

正直、かなり前すぎて中身の大部分をはっきりと思い出すことはできません。

この本で印象に残っているのは、「モンテッソーリ教育」です。

 

教師(親)がファシリテーターとなり、生徒(子ども)のやりたいことを引き出し体験できる環境を提供するというものだそうです。

 

体験によって学び、自主性を養うことができるという点で僕は共感できる考え方です。

 

本書の本筋とは異なるところに興味を見出してしまいました。

このようなこともあるので、どんな本がタメになるのかはわかりませんね。

 

 

 

7. 私がマッキンゼーを辞めた理由

「生まれ変わったらしたいこと」「人生がもう一度あればしたいこと」それが今本当にしたいこと。

思っていた以上に、刺さりました。

 

東大からマッキンゼー、そしてお笑い芸人へ。

苦悩の末、エリートコースを外れた著者。

 

案外普通の人(行動がぶっ飛んでいないという意味で)で、普通の人なりの成功体験、

苦労体験、そして「やりたいこと」への決断がおそらく本音で書かれています。

 

 

やはり、それぞれの本について単独エントリーを書くことができないと、内容の定着が弱いように感じます。

インプットした情報は、アウトプットされることで頭に残るように思うのです。

 

2月読んだ本の中でも、その中身についてたまたま人にベラベラと話す機会のあったものはよく覚えています。

こうして本の中身や、そこから考えたことをブログという形でアウトプットしているのは、「出すことで残す」ためでもあります。 

 

本を読むことよりも、読むことで得たものを生活に活かすことに意味があると僕は思っているので、3月はできるだけ本に関する単独エントリーを書きたいなーと思います。

 

3月も一週間が過ぎましたね、、、。

 

 

 

チャンチャン♪

【Book】「生まれ変わったらしたいこと」が本当にしたいこと。 ~「私がマッキンゼーを辞めた理由」を読んで~

「生まれ変わったら〇〇したいなー」

「もう一度人生があれば〇〇になりたい」

 

なんてことを聞いたこともあるし、言ったこともあります。

同じような経験をしたことのある人がほとんどではないでしょうか。

 

僕が今回読んだ本に刺さるフレーズがありました。

 

「生まれ変わったらしたいこと」が本当にしたいこと。

 

ちょっと言い回しは違ってるかも、、。

ま、とにかく、そんな旨のフレーズが出てきます。

 

「私がマッキンゼーを辞めた理由」

 

 

 

1. なぜ「生まれ変わったら」したいのか?

「生まれ変わったらする」ということは、今生きているこの人生においては「やらない」ということです。

生まれ変わることは多分ありえないので、その「したいこと」ができることは決してありません。

でも、「生まれ変わったらしたい」ということは、やっぱりやりたいのです。

 

ということで「やりたいけど今はしない」 ことが「生まれ変わったらしたいこと」なのです。

 

んで、なぜ「今はしない」のかを考えると、リスクがあるからでしょう。

 

 

 

2. 本当にリスクか?

著者は東大卒で、マッキンゼーという超エリートコンサルタント会社の一員になりました。

「人を笑わせることで幸せにする」ことがしたかった著者ですが、当時歩んでいたエリート街道から外れることを恐れていました。

 

そこで、人生において失ったら困るものをいくつか挙げてみたそうです。

たとえエリート街道を外れたとしても、その大事なことは失われていかないことに気付いたそうです。

 

そして思ったのです。

やりたいことをやらずに死ぬことこそがリスクだ、と。

 

やりたいことやって間違っていたら、やり直したらいいのです。

上記した人生において失ったら困るものは失われていないように道を選んだはずので、やり直すことは可能ですよね。

 

これを著者は「仮説思考」と呼んでいます。

間違っていたら仮説を修正すればよいのです。

「やってみたけど、ダメだった。やめる」ではなく、「検証したけど、仮説がズレていた。修正する」です。

 

「私は〇〇がしたい」という「仮説」は間違っている可能性も含んでいるので、たとえ違ったところでやり直したらよいと考えます。

 

 

 

3. 生まれ変わる前に、今やろう

本当にやりたいことを「生まれ変わったらしたい」とか言ってやらずに死ぬことがリスクです。

 

人生は一度きりです。

誰もが分かっていることだと思いますし、僕もわかってはいます。

ただ、大事なのに忘れてしまいがちなことでもありますので、こうやって書くことで自分に言い聞かせ、書いて見せているのです。

 

生まれ変わることはないので、やりたいなら、生きているうちに、元気なうちに、やりたいうちにやるのが良いんでしょう。

たぶん。

 

 

 

この本には、自分がやりたいことをやろうとしたときに障害となるものもいくつか挙げられ、それに対する気の持ち方も書かれています。

 

また、著者は東大卒のエリートと書きましたが、精神面がぶっ飛んでいる異次元の人ではないと僕は思いました。

なので、この本に書かれている著者の成功、苦悩といった点に共感できました。

本書で著者が述べているアドバイスは僕にとって参考になりそうでしたし、多くの人にとってもそうなのではないかと思います。

 

 

 

かく言う僕も、「生まれ変わったらしたいこと」があります。

それは本当に「生まれ変わったら」したいこと、つまりできなくても良いことなのか、したいけどあきらめていることなのか。

どっちなのか、自分に聞いてみないといけないなーと思っています。

 

そして何より、やりたいことがあるけど迷っているという人が僕の目の前に現れた時に、本当にやりたいことなのかどうかを聞き、背中を押せると僕が思えば、ぐいと押してあげられるような存在になりたいと思いました。

そんな視点からも、ためになる本でした。

 

 

 

チャンチャン♪

 

 

【Life・Book】本当に座りたいときは座ればよくて、それ以外のときは立った方がいいと思うin電車。~「座らない」を読んで~

先月読んだ本でも、今月読む本でもない本についてです。

 

座らない

 

 どストレートのタイトル「座らない」です。

人間の健康について大量の医学論文を読み込んだ著者が、その知見をもとに食事・睡眠・運動の3パートに分けて書いた本です。

 

常識を覆すことや、最近注目されている事柄が頻出し、健康に気を使いたい僕としてはとても面白い本です。

その中でも僕の私生活に取り入れて継続的に実践していることは、電車に乗るとき基本的に座らないことです。

 

 

 

1. 僕が座らないとき

電車に乗っているときは基本的に座りません。

立ったまま本を読んで過ごすことにしています。

 

 

 

2. 僕が座るとき

人と一緒にいるときは座ります。

僕が「立つ」と言うと相手が「なんで?」でなるかもしれないので、人といるときは相手に合わせて座ります。

席が一つしか空いていないときは、もちろん、理由を説明して譲ります。

 

また、ものすごい疲れているときも座ります。

まぁ、あんまりないんですけど笑。

睡眠不足で(あんまりないけど)、飲みすぎたとき(あんまりないけど)は座って眠ります。

 

 

 

3. 座らないことで得られる効果

 僕はこの「電車では基本的に座らない」ということをかれこれ1年近く続けているように思います。

記録はしてないからわかりませんが。 

 

足腰は強くなったし、それに依るものか疲れにくくなったように感じています。

それに、不毛な座席争いに巻き込まれる必要もないので、平穏無事に電車生活を過ごすことができます。

 

 

 

4. 本当に座りたいかどうか考えるのが大事

重要なことは「座る理由があって座っているのか、それを考えること」だと僕は思っています。

本当に疲れているときや座って作業したいときは、若者だって誰だって座ればいいんですよ。

 

「電車の中では基本的に立つ」ということを始めてから気になっていることがあります。

本当に座りたくて座っている人はどのくらいいるのだろうか。

「座るor座らない」という選択肢を吟味しているのだろうか。

 

考えた末、僕には基本的に座る理由がなく、立つ理由がある。

そして僕はこの生活に非常に満足しています。

 

 

 

チャンチャン♪

【Book】2月読む本。

1月はおもしろい本にたくさんであることができました。

 

yokkon.hatenablog.com

 

この勢いそのままに、2月も面白い本に出会えたらいいなーと願いを込めて以下の11冊をピックアップしました。 

たぶん、全部は読めない笑。

 

《小説》

1. ワイルドソウル 上

2. ワイルドソウル 下

3. 山椒魚

 

《学術関連》

4. ヒトと文明 狩猟採集民から現代を見る

5. 外来種は本当に悪者か

6. GO WILD  野生の体を取り戻せ!

7. ヒューマン ヒトはなぜ人間になれたか

8. ゾウの時間、ネズミの時間

 

《その他》

9. リーダーは弱みを見せろ

10. マーケット感覚を身に着けよう

11. 勝ち続ける意志力

 

毎度のことながら、たいてい読みたい本がどんどん見つかって上記の今月読む本の構成は変わってしまうのですが、一期一会で旅は道連れということでそれも良しとしましょう。

読みたい本を読みたい時に読みたいだけ読む。

これが僕の読書スタイルです。

 

 

 

1. ワイルドソウル 上

 

2. ワイルドソウル 下

この本は、ネットで見つけたレビューか何かから拾ってきました。

なんでもそのレビューによると、スピード感のある本なのだとか。

 

スピード感のある小説は好きで、その世界にのめり込み、びゅんびゅん読んでるうちにめっちゃ時間すぎてるやん!っていうあの没入間がたまりません。

 

あと、自然が好きなので、「ワイルド」という単語に惹かれました笑。

 

 

 

3.山椒魚

往年の名作と言っていいでしょう、井伏鱒二の「山椒魚」。

 

前回のエントリ「1月読んだ本。」で紹介した「日本語の作文技術」の著者が井伏鱒二の文章が良い!と何回か書いていて、別の本でもこの「山椒魚」の一節が取り上げられていて、注目していました。

満を持しての購入。

 

夏目漱石の「こころ」とかは国語の教科書で読んで好きでした。

しかし教科書以外で、ちょい昔の文豪が書いた本を読むことはあまりないのですが、新境地へ進出することができるか楽しみです。

 

 

 

4. ヒトと文明 狩猟採集民から現代を見る

実は1月末から読み始め、すでに読了している本ですが、おもろいです☆

この本を手に取った理由は、「1月読んだ本。」の「あなたはボノボ?それともチンパンジー?」で狩猟採集民の話が取り上げられており、それに興味を持ったからです。

 

どちらかというと農耕民農法が食料の安定供給を実現しており、狩猟採集民は一日一日の食糧確保にあくせくしていたという勝手なイメージを抱いていました。

しかし、「あなたはボノボ?それともチンパンジー?」に狩猟採集民のほのぼのした制つについて軽く触れられていました。

そこで芽生えた「いったい狩猟採集民はどんな生活を送っているのか」という疑問が本書との出会いのきっかけです。

 

狩猟採集民と農耕民を人類学の知見をもとに比較しており、狩猟採集民が瀕している危機的状況、これからの農耕民の生活についても著者の意見に共感できました。

 

 

 

5. 外来種は本当に悪者か

タイトルが良いですね。

確か、いつかの「今月読む本」にもピックアップされていた本です。

今月こそ、読みたい!

 

生態系や生物多様性を守らなければならないと、「漠然に」思っている人は多いかと思います。

僕もその一人です。

守った方が良いような気がするけど、それをなんでなんだと言われたら、上手く説明できるだろうかという不安があります。

 

そして生態系を守る方策の一つとして「外来種の駆除」や「外来種を持ち込まないこと」があります。

しかし、外来種は特定の地域で「外来種」なわけで、それ自体が悪ではありませんし。

彼らは「自らの遺伝子を後世にできるだけ多く残す」という全生物共通の生きる目的のために生命力を養ってきたわけです。

これら自体は何も悪いことのように思えません。

では、外来種の何がダメなのか?その答えを本書に求めています。

 

 

 

6. GO WILD 野生の体を取り戻せ!

タイトルに「ワイルド」が入っていますね笑。

 

僕はわりと健康に気を使っています。

満員電車に揺られ、机に向かってデスクワークを延々と続け、コンビニで昼・夜と済ませ、帰りの電車はぐったり眠って帰路に就くといった生活が嫌いです笑。

本書にはそのような現代生活ではなまってしまう体を鍛えなおす生活の仕方(運動、食事、睡眠、習慣)のヒントが書かれているのではないかと期待しています。

 

 

 

7. ヒューマン なぜヒトは人間になれたか

こちらもタイトルが良いですね、「ヒトはなぜ人間になれたか」。

「ヒト」は生物学的な人類つまりホモ・サピエンスを、「人間」は文化・社会適的な人類を表していると思われます。

(生物学的な意味合いで生き物を表したい時にはカナ表記にすることが多いのです。鮭→サケ、熊→クマとか)

 

ということで、動物としての「ヒト」はなぜ(他の動物とは一線を画した)文化や社会を有する「人間」になることができたかが書かれているのでしょう。

ヒトとその他の生き物との違いについてはとても興味があります。

 

 

 

8. ゾウの時間、ネズミの時間

哺乳類の心臓が一生に打つことのできる心拍数というのはだいたい決まっていて、大きい動物ほど遅く、小さい動物ほど速いと言われています。

つまり大きい動物ほど超寿命で、小さい動物ほど短寿命だということです(ざっくりと)。

(あんまりドキドキしすぎると早死にするんかな?笑)

 

ヒトは上記の知見から見ると長生きしすぎだとかなんとか。

医療があるからやね。

 

上記のようなことが書かれていることで話題になった本書。

中身はなんとなく知っているのですが、きちんと読んだことがないので読んでみたいと思っていました。

 

 

 

9. リーダーは弱みを見せろ

これも過去にピックアップされていたけど、未だに道半ばでストップしている本です。

 

前半だけ読んだんですけど、「モンテッソーリ教育」というものに興味を持っています。

教師をは子どもに何かを教えるのではなく、子どもがやりたいことをファシリテーターとして引き出し、専念できる環境を提供するというものだそうです。

子どもの自主性を養い、物事に没頭する経験を与えることができるのが本教育法のメリットで、成功しているIT企業の創業者にこの教育を受けていた人が多いんだとか。

 

最近、僕の中で「人として大切なこと」の一つに「自主性」というキーワードが台頭してきていて、神セブン入りしています。

たしかに、受け身の従来教育より、「ま、とりあえずやってみ」という経験学習の方が身に着いたし、自分で考えてやって試行錯誤してっていうプロセスが一番勉強になったかなーと(僕のあっさい人生経験に基づいて)思います。

 

 

 

10. マーケット感覚を身に着けよう

この本も何回か登場しているのですが、そろそろマーケット感覚を身に着けたいです笑。

僕は商売感が無いというか、何が売れてとか、どれくらい市場があってとか考えるのが得意ではありません。

なぜか、あまり興味が湧かない。。

 

でも、生きていく上でお金は必要だし、自分のしたいことを存分に楽しむためにもある程度のお金があった方が良いです。

そして自分のしたいことに力を注ぐためには、効率よく必要な分だけのお金を稼ぎたいわけです。

そこで必要になってくるのが「マーケット感覚」ではないかと思っています。

あまり時間と労力をかけずに、必要なだけのお金儲けしたいですね。

 

 

 

11. 勝ち続ける意志力

なんでも著者は「成長依存症」なんだとか。

日々成長し、勝ち続けるための哲学がこの本に書かれているらしく、すんごいお勧めされていたので読んでみよーと、って感じです。

勝つかどうかはともかくとして、ある時に人生を振り返ったとして「自分、全然成長していないやん」ってのは寂しいし、なんの変化もない日々を過ごすのも退屈だと思うので、本書より「成長哲学」を学びたいと思っています。

 

 

 

以上、今月読もうと思っている11冊でした。

今月は選書理由がなかなか明確になっている本が多く、より良い学びになって、面白い本にたくさん出会えると良いなーなんて思っています。

 

チャンチャン♪

【Book】1月読んだ本。

1月はたくさん本を読みました。

記録を付け始めてからでは最多のひと月の読書量でした。

お正月休みがあったからかな?

 

僕は読む本をざっくりと、小説・学術関連・その他と分類分けしているのですが、バランスよく読めたのも良かったと思います。

中でも読書時間が一番長くかかってしまうのは学術関連の書籍ですが、動物生態学・霊長類学・人類学といった興味に沿った書籍を読むことができました。

1月は「いく月」、2月は「にげる月」、3月は「さる月」と言われ、12月の「師走」も含めてバタバタする年末・年度末ですが、僕にとってはこの1月が「サル月」でした笑。

 

《小説》

1. 太郎物語 -高校編-

2. 太郎物語 -大学編-

3. よるのばけもの

4. 夜行

 

《学術関連》

5. 日本語の作文技術

6. 「サル化」する人間社会

7. 伊谷教授の特別講義「コンゴの森とボノボの生態」

8. あなたはボノボ?それともチンパンジー?

 

《その他》

9. 二十歳の原点

10. 電子書籍を売る方法

 

 

1. 太郎物語 -高校編-

主人公の太郎君とそのご両親の掛け合い、考え方が非常に面白い作品です。

特に「高校編」「大学編」両作で見られる太郎の進路問題はとてもとても考えさせられます。

太郎は世間体は関係なく自分のやりたいことにもっとも適した場所を選ぼうとしますし、その生き方に対して親は支援しながらも最後はあなたの責任、あなたの人生だからという姿勢を取ります。

 

腹を割って語り合い、言い合いつつも、お互いの考え方を認め、尊重している家族の在り方に憧れのようなものも感じます。

いつか自分が親になることがあれば子どものやりたいことを尊重してやりたいです。

 

子が成長の過程で見てきた世界は、(時代的にも選択的にも)親のそれとは間違いなく異なり、彼らなりに好き嫌い、良し悪しで判断して道を選んでいます。

その決断を親の知っている世界の範囲、価値観でもって制限してしまわないように気を付けたいです。

むろん、よくよく考えたうえでの子の判断であることが大前提で、親が口を挟むべきは子が選択する進路ではなく、子の熟考が行われたかどうかだと僕は思います。

考えに考え抜いての選択なら、親から言えることは「お前の人生だから責任もって、生きて行けよ」ということだけです。

子どもの側も、どんな選択をするかだけでなく、どこまで考えたかを示すような考え方をするとよいと僕は思っています。

 

そういった視点で、この「太郎物語」は高校生や大学生、その子を持つ親に読んでほしい本です。

高校生は、自らの人生を選ぶうえで考えるキッカケに。

親は、太郎の両親のように「子の道を狭めない親の生き方」を見て頂きたいです。

 

 

 

2. 太郎物語 -大学編-

 もう、↑で語り過ぎてしまいました笑。

 

 

 

3. よるのばけもの

学校のいじめ問題に焦点を当て、夜になると現れる「ばけもの」を介するという独特の形で表現しています。

 

住野よるさんの作品は、会話のテンポの良さと、ウィットに富んだ掛け合いが好きです。

今回はその影はどっちかというと潜めていたように思います。

 

 

4. 夜行

住野よるさん同じく僕の好きな作家のひとり、森見登美彦さんの作品です。

ホラーっぽい仕上がりでした。

僕が今まで読んできた森見さんの作品はコメディタッチのものばかりだったので、森見さんの作品にこういったものがあることは知りませんでした。

が、過去にもこのようなホラータッチの作品を書かれているみたいです。

 

一つの物語の中にショートストーリーがいくつかあるような構成で、それぞれの話の伏線らしきものが放置されたままだったり、結末がはっきりしなかったり、、といった感じで終わります。

なので、不完全燃焼感の残る作品で「すっきりしない」といったレビューが多くみられました。

僕としては、結末が明確でない分、いかようにも考察・解釈のしようがあるので、読んだ人同士で感想を共有すると面白いと思いました。

 

 

 

5. 日本語の作文技術

うちの教授が絶賛していた本です。

日本語の文章を書く際に気を付けるべきことが書かれています。

その内容は細かなテクニックではなく、それらを一般化して一つ上のレベルで説明する理論です。

なので、覚えるべきことは少なく、それを知っていれば誤読の少ない比較的読みやすい文章が書けるというものです。

すばらしい!

 

また、言語学の知見がちりばめられていて、技術書としてだけではなく、読み物としても非常に面白く思いました。

 

このような本を読む最大の利点は技術や理論を覚え、わかりやすい文章を書けるようになることにあるのではなく、普段から自分の書く文章、読む文章に対する感覚が研ぎ澄まされることにあると僕は思っています。

そのような感覚を持っていると、この文章は読みにくいとか、読みやすいとか気づくことがあります。

それが自分の書く文章に、書きながらも反映されたとき、読みやすい文章に近づいているのではないかと僕は思うわけです。

(読みやすいですか?笑)

 

 

 

6. 「サル化」する人間社会

 京都大学の総長である山極先生の書いた本です。

山極先生は、僕の好きな科学者のひとりでもあります。

 

生き物が好きなので、単純にゴリラの生態について読んでいるだけでも面白かったです。

この本はさらに、ゴリラの生態から得られた知見をヒトの生活にも当てはめて考えています。

特に面白かったのは、ゴリラのコミュニケーションの方法です。

彼らは顔と顔を数センチぐらいの距離まで近づけ、目を見てコミュニケーションを行います。

これはニホンザルとは正反対です(野生のサルと目を合わせてはいけないというやつで、敵と認識されます)。

今日、インターネットやSNSの発達により目を合わさずともコミュニケーションをとることが盛んになりました。

ここで、あらためてゴリラのコミュニケーションから、ヒトのコミュニケーションを見直そうといった視点も述べられています。

 

 

 

7. 伊谷教授の特別講義「コンゴの森とボノボの生態」

 ゴリラに続きまして、ボノボの生態について京都大学野生動物研究センターの伊谷先生によって書かれた本です。

ボノボ」というのはヒトやチンパンジーの近縁種で、チンパンジーと共に最もヒトに近い類人猿と言われます。

 

この本は、そのボノボに関するお話を非常にわかりやすく簡単に説明してくれています。

生物学を専門としていないような人でもボノボについてざっと知ることができます。

彼らは知性が非常に高く、人間の訓練によってヒトの言葉を理解して行動することができます。

また、独特の社会制をもっており、(ざっくり言うと)争いを性行動で回避することでも知られています。

 

「争いを性行動で回避する」というといささかギョッとする部分もありますが、その戦略をとるまでのプロセスが面白く、理屈を考えると合点がいきます。

この理屈を考えている間、そして合点がいったとき、なんとも 言えない幸福感に浸ることができます!!!(ぼくくらいかな?)

 

 

 

8. あなたはボノボ?それともチンパンジー?

 ボノボやチンパンジーといったヒトに近い類人猿についてさらに深く知りたい方には本書をお勧めします。

こちらは京都大学霊長類研究所の古市先生が書いた本で、チンパンジー・ボノボ・ヒトの生存戦略・社会制を比較しています。

 

ちなみに、京都大学は「霊長類学」と呼ばれるヒトに近い生物である霊長類の研究で有名なので、上記のように霊長類に書かれた本の著者たちは京都大学の先生方が並ぶといった結果になっています。

 

僕は生き物(ヒトを含む)の生存戦略にとても興味があります。

ヒトは言語などのツールを使って頭で考えてどのような戦略を取るか選ぶことができます。

しかし、それ以外の生き物や人類の祖先が思考しているかは、定義にもよりますが、微妙なところです。

多くの生き物は自然淘汰によってどちらかというと受動的に戦略を決めていると僕は思っています。

そして、自然淘汰によってそれぞれが多種多様な戦略を取っていったプロセスと、その戦略の意味するところを考えるだけでワクワクします。

 

チンパンジー・ボノボ・ヒトは近縁種で、同じ祖先から分岐しています。

共通の祖先が生存していく過程でそれぞれの戦略をとり、上記3種の生物に進化したということです。

その戦略(つまりそれぞれの違い)は何か?なぜその戦略なのか?

人のヒトたる所以も垣間見れて、とてもおもしろい一冊です。

 

大仰なことを書きましたが、文章自体は平易でとても読みやすいです。

アフリカの大自然や生活についても書かれていて、我々とは明らかに違う情景も楽しむことができます。

 

 

 

9. 二十歳の原点

 大学紛争の時代、立命館大学の学生として京都で過ごし、最後には自ら命を絶った著者の日記を本にしたものです。

 

「大学紛争」というものがどういうものか、何回か勉強してもよくわかっていないのですが、著者の等身大の文章から当時の苦悩を見ることができました。

皆が皆ではないとは思いますが、当時の大学生は「生きること」や「働くこと」といった哲学的なことを考えていたのかなーという印象を持ちます。

その結果が「大学紛争」だったのではと思います。

 

翻って現在を思うと、あまり深く考えていない人、あるいは思うところはあるけども行動に移せない・移さない人が増えているのかもしれないと。

忍耐強くなったというか、、その結果が過労とかにつながるのかもしれないと、当時と現在の状況分析はしていませんが、ぼんやりと思っています。

 

 

 

10. 電子書籍を売る方法

 僕は文章を書くことが好きで、いずれ本を書きたいと思っています。

現代は、電子書籍の登場によって、個人が自費出版しやすくなったと感じています。

良い時代です。

 そのうえで、ただやりたいだけではどうにもならないと思い、書いたからには利益をそこそこ出す方法を知っておこうという考えで本書を手に取りました。

 

書かれている内容は細かなテクニックでしたが、電子書籍を出版したことのない人には非常にタメになるものだと思います。

一部、利益に寄っている部分もありますが、そういう考えもあると思います。

利益が上がるということは、多くの人に読んでもらえるということで、自分の文章にそれだけの価値があるということです。

煽りやなんたらで自分の文章に触れてもらう機会を増やすのはどうかと思いますが、本書に出てくる正攻法は使えそうなものが多くありました。

 

 

 

 冒頭に書いたように、1月はたくさんの本を読むことができました。

ただ、ひとつひとつの本を取り上げたエントリーを書けていないのがもったいないので、いつか書こーっと。

 

 

チャンチャン♪